すべり症

すべり症の主な症状は、

・腰痛（鈍い痛み、重だるさが慢性的に続く）

・長時間立っていると腰や脚がしんどくなってくる

・前屈みになると楽だが、立っていたり歩くと痛みが強くなる

・朝起きた時や、動き始めが辛い

こうした症状は、日常生活にも大きな支障をきたします。「我慢すれば大丈夫」といううちに、進行してしまうこともあります。

またすべり症には主に２種類あり、高年者に多い①変性すべり症と、若年～中年に多い②分離すべり症に分けられます。

①【変性すべり症（４０代～７０代）】

・加齢により椎間板や椎間関節がすり減り、腰椎が不安定になって前方へずれる。

・筋力低下（特に体幹のインナーマッスル）により、腰椎を支えきれなくなる。

・長年の悪い姿勢（反り腰や猫背）や、デスクワーク・運転などの長時間座位の習慣

・女性に多い理由の一つは、ホルモンバランスの変化や筋力の弱さ

②【分離すべり症（１０代～３０代）】

・腰椎の「関節突起部（椎弓）」が疲労骨折し、前方にすべる（分離症➡すべり症へ）

・１０代の成長期にスポーツでジャンプや腰を反ったり、捻る動作の繰り返しが原因（例：体操、野球、バレーボール、サッカーなど）

・「若い頃から腰が弱い」、「過去にスポーツで腰を痛めた」…分離症からすべり症に進行している可能性あり

①【変性すべり症】の原因

・加齢による椎間板・靭帯の劣化

・体幹（腹筋・骨盤周り）の筋力低下

・姿勢の乱れ（反り腰・猫背）

・長時間のデスクワークや中腰の作業

②【分離すべり症】

・腰を反らせる、捻るなどの繰り返し動作

・成長期のスポーツなどによる疲労骨折の後遺症

・１０代～２０代で発症し、年齢と共に症状が出るケースもあり

そして共通するのは、「日常的な姿勢・体の使い方」によって症状が悪化しやすいという点です。だからこそ、”今の痛み”だけでなく、”これからの生活”に向けて整えていくことが大切になります。