主婦
主婦が当院に来院された経緯
テニス歴5年で、ここ最近コーチが変わり練習量が増えたため肘の負担が増強し、違和感が出ていたが構わず練習を続けていたら強い疼痛が発生した。整形外科に受診し「テニス肘」の診断があり、湿布の処方とテニスの中断を指導された。
しかし、早期回復を強く望んでおり当院を受診された。
4/6に初来院
この時点での肘の痛みはご本人曰く「5」(痛みの数値0~10)
とのことですが、私の見立てでは6か7くらいです。
洗濯物な鞄などを持ち上げるとかなり痛いご様子でした。
ピーク時より疼痛は減っているがそこからあまり変化がない様子でした。上腕骨外側上顆を指でトントンと軽く叩くと、衝撃が響いて痛みを訴えます。
痛みの原因となる上腕の伸筋群や筋肉の起始(筋肉のはじまり)部の上腕骨外側上顆周囲に対して組織の修復を促す微弱電流の「ソーマダイン」を流し、腕の筋肉がかなり緊張して硬くなっていたので緩めました。
筋肉が緊張すると、内部の毛細血管や神経線維などが圧迫され、治癒反応を阻害するため筋肉のコンディションを整える必要があります。
最後に生体電流を整えるクリームを該当筋群に塗り込むよう筋肉をほぐして終了しました。
2回目
前回施術後、かなり調子が回復したとの報告をうけました。
調子が良かったため、調理するために殻をたくさん剥いたら痛みがぶり返したようです。
前回同様の施術を施し、終了しました。
3回目
今回は初回のような大きな改善は感じられなかったが、悪化はありませんでした。
血流を促すために前腕、上腕、肩周りの筋にたいしてアプローチをし、ソーマダインを施しました。仕上げのクリームを塗りこみ終了しました。
4回目
少しずつだが肘の痛みは引いてきているとのことです。
5回目
今回は大きな変化は見受けられませんでした。
6回目
徐々にではあるが症状は減退しています。
痛みは感じますが、痛みの程度が弱くなってきています。
7・8回目
前回と同じく少しずつ症状減退しています。
9回目
症状がかなり良くなったため、GW中に腕や肘を使用したら痛みがぶり返してしまったとのこと。
10回目
ぶり返した痛みは少し減退しました。
11回目
ぶり返した痛みがかなり減退しました。
12回目
日常生活動作でも痛みがそこそこ減少しました。
使用に支障が出る回数減少してきている様子です。
13回目
日常生活での痛みはほぼ消失したが、先日壁に肘をぶつけた際に、まだ痛みが残っているような普通とは違う痛みを肘に自覚したとのこと。これは寛解といって完治はしていないが、痛みがない状態を指します。この状態で無理をすると症状が再び出現する可能性はあります。
そして本日は首背中肩腕肘手と繋がっている筋膜や肩甲骨や肩、腕の位置を正しく戻して肘への負担を減らす矯正治療を行いました。施術後は肩の動きが軽くなり楽になったとおっしゃられました。肘を取り巻く環境の改善を行うことで再発防止に努めていきたいと思います。
14回目
痛みが落ち着いているためテニスに復帰しました。半分くらいの加減でプレーしたましたが、症状のぶり返しはありませんでした。本日も姿勢から首、肩、背中、肋骨、胸、腕の筋膜に対して姿勢改善の整体を施し、バランスを整え、腕や肘周辺の筋肉を緩めました。
15回目
先日テニスを8割程度くらいでプレーしましたが、痛みのぶり返しは起こらずご本人も喜ばれていました。完治にかなり近づいていると思われるので、良い姿勢を作るとともに、その状態をキープするためのセルフケアをお伝えさせて頂きました。
16回目
その後テニスを10割で2回ほどプレーしたが痛みなどのぶり返しは一切ないとのことです。組織の修復を促進させる微弱電流ソーマダインもここで一旦様子見にします。
17回目
順調よくテニスをプレーしてみえます。
テニス後は肘周囲の張り感が少し出るようですが痛みはないとのことです。
今回の患者様はテニスをして肘を痛めましたが、テニス以外(スポーツ、家事)でもテニス肘を発症する可能性は多々あります。一度発症すると症状が長期化する可能性が非常に高いので、一度経験された方は日頃から気をつけるのですが、まだ経験されていない方は、テニス肘にならないように日頃から気をつけることが何よりも大切になります!
では何を気をつければいいかといいますと、
荷物を持つときに力こぶを使うように手の平を上に向けて肘を曲げて持ち上げるにして使ったり、痛みが出ている腕は極力使用を避け、痛みが出ていない腕や手をメインとして使い、症状が出ている方を補助として使用するなどしてください。負担が蓄積していくと、症状が長期化して中々治りにくくなりますので是非気をつけてみてください。