夏本番を前にじっとりした湿気とともに気温もぐんぐん上昇する季節になりました。体が熱さに十分に順応出来ていないこの時期から夏に向けて、特に注意したいのが熱中症です。
熱中症は、気温や湿度の高い環境下で、体内の水分や塩分のバランスが崩れ、体温調整機能がうまく働かなくなってしまったために現れる様々な症状の総称です。消防庁が発表した平成28年夏期（5月～9月）の熱中症による救急搬送人数は実に5万人以上にのぼり、うち50人以上の方が命を落としています。
梅雨明け前後をピークとして、時間や場所を選ばず、赤ちゃんから高齢者まで誰でも起こりうる熱中症。どんな病気か知って対策し、この夏を元気に過ごしましょう！
軽度：大量の発汗。めまいや立ちくらみ、生あくびなど、脱水症状が主。筋肉痛やこむら返りが見られることもある。
中程度：汗が出なくなり、体温が上昇する。頭痛や吐き気、嘔吐、だるさ、意識が遠のく（集中力や判断力の低下）。
重度：さらに体温が上昇し、痙攣や呼びかけに応じない意識障害や昏睡が起こる。さらには内臓の障害が起こり、命に関わる状態になる。
気温が高くなると、私たちの体は汗をかくことによって体内の熱を逃し、体温を一定に保とうとします。ところが、汗を大量にかきすぎると、今度は体内の水分や塩分が不足して脱水状態になり、ままいや立ちくらみなどの、熱中症の初期症状が現れ始めます。
☆水分の上手なとり方☆
・平常時の水分摂取に最適なのは、常温に近い温度の水
・1日のめやす摂取量は1.5L程度
・特に身体から水分が失われやすい次のタイミングでの補給を忘れずに！！
①起床時
②運動の前後
③入浴の前後
④就寝前
※熱中症の応急処置※
・日差しを避けて涼しい場所に運び、衣類を緩めて安静にさせる
・エアコンをつけたり、うちわや扇風機などで身体を冷やす
・太い血管の通っている首や脇の下、太ももの付け根を冷やす
・水分（できれば経口補水液やスポーツドリンク）を少しずつ何度も飲ませる
